50枚
膨らまし後サイズ45cm
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詳しい成り立ちは不明ですが、このころにピーコックバルーン(羽衣パンチなどとも呼ばれたがメーカーによって名前がまちまちであった)という風船が流行りだします。当時は国内にゴム風船メーカーも多く、東京や埼玉の会社など各社で孔雀柄の風船が製造されていました。縁日などで、もみ殻やコメなどを中に入れて【シャカシャカ】と音のするパンチボールとして子供たちに大人気でした。
ピーコックバルーンに使われている孔雀の羽のような模様は、日本の伝統技法【墨流し】と言われる手法で作られています。それは液体に描いた模様を風船に転写するという、非常に繊細で手間のかかる作業です。現在では作っているメーカーは1社のみで、今でも熟練の職人の手によって1つずつ丁寧に作り上げられています。
日本で現存する唯一のピーコックバルーンを生産する、株式会社鈴木ラテックスは、この日本の伝統技法【墨流し】の技術を使ったピーコックバルーンの製造を、1990年代初頭に日本からマレーシア工場に技術移転し、海外での量産製造が開始されました。現在では、マレーシアからベトナムへ技術が継承され、ピーコックバルーンはベトナム工場で製造されています。
日本からマレーシア、そしてベトナムと国が変わっても日本の伝統技術が現在まで受け継がれています。
現在では風船の原料は液体ゴムが主流ですが、今から約100年前の当時は、輸送に時間がかかり取り扱いにくい液体ゴムではなく固形のゴムが主流でした。当時は、その固形ゴムを溶剤(ガソリンなど)で溶かし、液体ゴムの代わりにしていました。
現在では、固形ゴムを使用した風船の製造は行われていませんが、溶かした固形ゴムはピーコックバルーンやヨーヨー風船の模様付けに最適だったため100年前に使われていた基本技術が現在まで継承されています。
#昭和レトロ